数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の営業収益9,069億円 ÷ 下方修正後の通期予想1兆8,950億円
- 営業損失は前中間期の38億円から17億円へ20億円改善しました。短信は、営業費用が輸送領域の一元配車やラストマイル領域の集配体制効率化などオペレーティングコストの適正化で20億円減少したと説明しています。
- 一方で中間純損失は前中間期の49億円から106億円へ57億円拡大しました。主因は本業ではなく特別損失で、関係会社株式売却損81億円と減損損失16億円が計上されています。
- セグメントでは明暗が分かれました。主力のエクスプレス事業は外部顧客への営業収益7,508億円に対し161億円の営業損失で、他の4区分はいずれも黒字でした。コントラクト・ロジスティクス、グローバル、モビリティの3事業は増収となっています。
- 通期予想は営業収益のみ1兆9,180億円から1兆8,950億円へ230億円(1.2%)引き下げられ、営業利益420億円、経常利益420億円、当期純利益160億円はいずれも据え置かれました。中間期の実績は、短信に示された中間期予想(営業収益9,200億円、営業利益0億円、経常利益0億円、中間純利益△95億円)を全項目で下回りました。
ヤマトホールディングスの2027年3月期中間期(2026年4月〜9月)の連結業績は、営業収益9,069億円(前年同期比0.0%、前中間期9,068億円から80百万円の増収)、営業損失17億円(前中間期は営業損失38億円)、経常損失8億円(同経常損失37億円)、親会社株主に帰属する中間純損失106億円(同中間純損失49億円)でした。営業損失は20億円、経常損失は29億円それぞれ前年同期から改善した一方、中間純損失は57億円拡大しています。1株当たり中間純利益は△33.35円、自己資本比率は46.7%(前連結会計年度末44.6%)でした。通期予想に対する進捗は、営業利益と純利益が中間期時点でマイナスのため進捗率が意味を持たず、営業収益のみ下方修正後の通期予想1兆8,950億円に対して47.9%となっています。
セグメント別の動き
セグメント別では、エクスプレス事業が外部顧客への営業収益7,508億円、セグメント損失161億円(営業損失)でした。短信によれば単価は上昇したものの数量減で外部収益は↓ 前年同期比0.6%減となり、損失は7億円改善しています。コントラクト・ロジスティクス事業は営業収益824億円、セグメント利益35億円で、新規案件の獲得により収益は同3.5%増、利益は10億円増加しました。グローバル事業は営業収益512億円、セグメント利益44億円で、越境ECのプライシング適正化などにより収益は同5.0%増えたものの利益は1億円減少しました。モビリティ事業は営業収益114億円、セグメント利益35億円で、契約台数増や料金適正化、エネルギー事業の市場価格調整額の増加により収益は同9.6%増、利益は9億円増加しました。その他は営業収益112億円、セグメント利益28億円で、調整額38百万円を経て連結営業損失17億円となっています。取扱数量の参考値では、宅急便・宅急便コンパクト・EAZYが916百万個↓ 前年同期比3.9%減、ネコポス・クロネコゆうパケットが251百万個(同15.9%増)、クロネコゆうメールが43百万冊(同9.1%減)でした。
通期予想と配当
通期(2027年3月期)の業績予想は、営業収益1兆8,950億円(対前期1.6%増)、営業利益420億円(同48.4%増)、経常利益420億円(同59.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益160億円(同17.1%増)、1株当たり当期純利益50.52円です。2026年8月3日発表の従来予想からは営業収益のみが1兆9,180億円から230億円(1.2%)下方修正され、利益予想はいずれも変更ありません。配当は中間配当実績23.00円、期末配当予想23.00円、年間合計予想46.00円で、前期(2026年3月期)の年間実績46.00円と同額の据え置きです。短信内には自社株買いや配当修正の同時開示はありませんでした。なお、連結範囲の重要な変更として、ヤマトクレジットファイナンス株式会社(現・Nクレジットファイナンス)の全株式譲渡により同社が連結から除外されています。また、事業構造の見直しとして、国内線貨物専用機(フレイター)の運航を2027年6月を目途に完了する決定が短信内で言及されています。
会社自身の説明
短信の「経営成績の概況」によれば、営業収益については、大口法人顧客を中心とする取扱数量の減少と、地震・台風など自然災害による物流需要への影響があった一方、宅急便部門での小口法人・個人からの宅急便取扱数量の拡大、大口法人へのプライシング適正化、法人向けビジネスの拡大が進展し、80百万円の増収となりました。営業費用は、輸送領域でのリアルタイムデータを活用した一元配車や、ラストマイル領域での集配体制の効率化などオペレーティングコストの適正化により20億円減少し、営業損失の改善につながったとしています。一方、純損失が拡大した主因は特別損失で、関係会社株式売却損81億円(ヤマトクレジットファイナンス株式の譲渡関連)および減損損失16億円(エクスプレス事業の用途変更資産)を計上したことから、税金等調整前中間純損失は110億円となっています。
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出典
ヤマトホールディングス 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年11月4日) 一次資料(2026/11/05確認)。数値はこの資料の記載値です。