数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の売上収益2,325億円 ÷ 通期予想4,550億円
中間期の営業利益579億円 ÷ 通期予想940億円
中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益449億円 ÷ 通期予想(親会社の所有者に帰属する当期利益)710億円
- 減収の主因は、薬価改定のマイナス影響と、アストラゼネカ社との「フォシーガ錠」の共同販売契約の終了により同剤の売上計上がなくなったことです。同剤の前年同期の売上は488億円でした。国内の製品商品売上は968億円↓ 前年同期比33.9%減と大きく減っています。
- 減少分を補ったのは海外とロイヤルティです。海外の製品商品売上は394億円↑ 前年同期比37.2%増で、キンロックが228億円(同25.6%増)、ロンビムザが87億円(同215.8%増)と伸びました。ロイヤルティ・その他も964億円(同17.3%増)で、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社などからのロイヤルティ収入が増えたとされています。
- 減収でも増益となった背景には費用の減少があります。コアベースでは売上原価が417億円↓ 前年同期比23.8%減、研究開発費が691億円(同2.7%減)、販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)が479億円(同21.5%減)と、いずれも前年同期を下回りました。
- 主力のオプジーボ点滴静注は572億円↓ 前年同期比2.3%減で、短信は競争環境の激化による減収と説明しています。一方、国内ではオンジェンティス錠が52億円(同17.0%増)、パーサビブ静注透析用が50億円(同11.3%増)、ビラフトビカプセルが40億円(同50.1%増)と伸長しました。
小野薬品工業の2027年3月期中間期(2026年4月〜9月)の連結業績は、売上収益2,325億円↓ 前年同期比9.6%減、営業利益579億円(同11.2%増)、税引前中間利益584億円(同12.0%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益449億円(同12.1%増)でした。コアベースではコア営業利益が736億円(同5.1%増)、親会社の所有者に帰属するコア中間利益が568億円(同5.5%増)です。フルベースからコアベースへの調整項目は、無形資産償却費120億円と、公正価値で評価された棚卸資産の費用化分37億円とされています。基本的1株当たり中間利益は95.60円、基本的1株当たりコア中間利益は120.78円、親会社所有者帰属持分比率は80.2%(前期末は76.9%)でした。
売上と製品別の動き
同社は医薬品事業の単一セグメントのため、短信では売上の内訳と主要製品の売上が示されています。国内の製品商品売上は968億円(↓ 前年同期比33.9%減、495億円減)と大きく減少しました。一方、海外の製品商品売上は394億円(同37.2%増)、ロイヤルティ・その他は964億円(同17.3%増)でした。主要製品では、オプジーボ点滴静注が572億円(同2.3%減)、デサイフェラ社が販売するキンロックが228億円(同25.6%増)、ロンビムザが87億円(同215.8%増)でした。このほか、オンジェンティス錠が52億円(同17.0%増)、パーサビブ静注透析用が50億円(同11.3%増)、ビラフトビカプセルが40億円(同50.1%増)と、国内の製品にも伸びたものがあります。
通期予想と配当
通期(2027年3月期)の業績予想は、2026年5月8日に発表された内容から変更ありません。フルベースでは売上収益4,550億円、営業利益940億円、税引前利益940億円、親会社の所有者に帰属する当期利益710億円です。コアベースでは売上収益4,550億円、コア営業利益1,240億円、コア当期利益930億円とされています。中間期の進捗率は、売上収益が51.1%、営業利益が61.6%、親会社の所有者に帰属する利益が63.3%です。配当は中間40円、期末予想40円の年間80円で、配当予想の修正はありません。前期の年間実績80円と同額です。
会社自身の説明
短信はコアベースの説明として、減収の主な要因に薬価改定のマイナス影響と、アストラゼネカ社との「フォシーガ錠」の共同販売契約の終了により同剤の売上計上がなくなったこと(前年同期の売上は488億円)を挙げています。オプジーボについては競争環境の激化による減収としています。一方で、海外ではキンロックの市場への浸透や、ロンビムザの欧州を含む販売エリアの拡大が進み、ロイヤルティ・その他ではブリストル・マイヤーズ スクイブ社などからのロイヤルティ収入が増えたと説明しています。費用面では、売上原価がフォシーガの契約終了などにより減少し、研究開発費は前年同期にあった創薬提携の費用や開発の一時費用の反動で減り、販売費及び一般管理費は共同販売に伴う費用の減少と経費の効率化で減ったとされています。なお短信は重要な後発事象として、2026年10月8日付で米国のBiohaven社とIgG分解薬の候補品に関する日本・韓国・台湾・ASEANでの独占的ライセンス契約を締結したことを注記しており、2027年3月期の業績への影響は軽微としています。
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出典
小野薬品工業 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年10月29日) 一次資料(2026/11/05確認)。数値はこの資料の記載値です。