数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の売上高1兆5,050億円 ÷ 通期予想3兆円
中間期の営業利益1,149億円 ÷ 通期予想2,100億円
中間期の経常利益2,133億円 ÷ 通期予想3,350億円
中間期の親会社株主に帰属する中間純利益2,035億円 ÷ 通期予想3,300億円
- 経常利益の進捗率は63.7%、当期純利益は61.7%と、売上高の50.2%や営業利益の54.7%を上回ります。短信によると持分法投資利益は1,120億円で、そのうち持分法適用会社のOCEAN NETWORK EXPRESS(ONE)が805億円を占めており、経常利益の押し上げ要因の大きさがうかがえます。
- 通期予想は売上高3兆円、営業利益2,100億円、経常利益3,350億円、当期純利益3,300億円です。本短信での業績予想修正の有無は「無」とされ、この値は2026年10月29日に別途開示で上方修正されたもので、8月5日発表の従来予想からは経常利益で850億円、当期純利益で900億円引き上げられています。
- セグメント別の経常利益では定期船事業が979億円と最大で、エネルギー事業が454億円、自動車事業が351億円、ドライバルク事業が297億円と続きます。一方、物流事業は売上高が最大の5,588億円ながら経常損失8億円で、前年同期の62億円の利益から悪化しました。
- 配当予想は同日の別途開示で、中間・期末とも従来予想の各120円から各165円へ引き上げられ、年間では240円から330円へ増額されました。前期の年間実績230円と比べても増配の予想です。
日本郵船の2027年3月期中間期(2026年4月〜9月)の連結業績(日本基準)は、売上高1兆5,050億円↑ 前年同期比27.3%増、営業利益1,149億円(同91.9%増)、経常利益2,133億円(同79.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益2,035億円(同106.9%増)でした。包括利益は1,859億円(同177.0%増)、1株当たり中間純利益は503.86円、自己資本比率は56.3%です。中間期の平均為替は1米ドル160.47円(前年同期146.18円)、燃料油価格は1メトリックトン当たりUS$759.88(同568.27)でした。なお、前年同期の数値は暫定会計処理の確定に伴う組み替え後の値です。
セグメント別の動き
セグメント別の経常利益では、定期船事業が979億円(前年同期333億円)と最も大きく、売上高は951億円(同899億円)でした。エネルギー事業は売上高1,370億円(同979億円)、経常利益454億円(同303億円)、自動車事業は売上高3,061億円(同2,540億円)、経常利益351億円(同490億円)、ドライバルク事業は売上高3,608億円(同2,793億円)、経常利益297億円(前年同期は15億円の損失)でした。物流事業は売上高5,588億円(同3,808億円)と最大ながら経常損失8億円(前年同期は62億円の利益)で、その他事業は売上高1,144億円、経常利益82億円でした。当期よりセグメント区分が変更され、航空運送事業がその他事業へ、燃料炭事業がエネルギー事業からドライバルク事業へ移管されており、前年同期は組み替えて表示されています。
通期予想と配当の増額修正
通期(2027年3月期)の予想は、売上高3兆円、営業利益2,100億円、経常利益3,350億円、親会社株主に帰属する当期純利益3,300億円です。本短信における業績予想修正の有無は「無」とされていますが、この値は2026年10月29日に別途開示で上方修正されたもので、2026年8月5日発表の従来予想(売上高2兆8,810億円、営業利益1,850億円、経常利益2,500億円、当期純利益2,400億円)からは各項目とも引き上げられています。予想の前提として、第3四半期の為替は156.00円、第4四半期は155.00円(通期平均157.98円/US$)などとされ、セグメント別の見通しはホルムズ海峡の封鎖が2027年3月まで継続する前提で示されています。配当については、同日に「剰余金の配当(中間配当)及び配当予想(期末配当)の修正に関するお知らせ」が別途開示され、中間配当は165円、期末配当予想も165円となり、年間330円と、8月5日発表の予想(中間・期末各120円、年間240円)から各45円増額されました。前期の年間実績は230円でした。
会社自身の説明
短信の定性的情報によると、持分法投資利益は1,120億円で、そのうち持分法適用会社のOCEAN NETWORK EXPRESS(ONE)が805億円でした。定期船(コンテナ船)は北米需要が堅調で、港湾混雑による需給の逼迫で運賃が前年同期を大幅に上回り、ホルムズ海峡封鎖に伴う燃料費の増加にもかかわらずONEの利益が拡大したと説明しています。物流は航空貨物の取扱量が増えた一方、海上貨物の仕入価格上昇やヘルスケア物流会社の買収に伴うのれん償却で減益となり、自動車船は輸送台数が横ばいの中で迂回や燃料費、港湾混雑、傭船料の高騰で減益だったとされています。ドライバルクは全船種の市況が前年同期を大幅に上回り、エネルギーはVLCC市況が歴史的な高水準だったことや、LNG船の期間傭船による安定収益などが挙げられています。なお、前日の2026年11月4日には、ONEからの配当金受領(約US$204M、約322億円、受領予定は2026年11月13日)に関するお知らせも別途開示されています。
この企業のデータを見る
出典
日本郵船 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年11月5日) 一次資料(2026/11/05確認)。数値はこの資料の記載値です。