数字の要点

売上高7,694億円​↑ 前年同期比+6.5%
事業利益288億円​↓ 前年同期比△20.7%
税引前中間利益308億円​↓ 前年同期比△19.4%
親会社の所有者に帰属する中間利益174億円​↓ 前年同期比△25.0%
食肉事業本部 利益(事業利益)203億円​↓ 前年同期比△26.8%
年間配当予想60円期末一括/分割後の表記で実質変更なし

通期予想に対する進捗

売上高の進捗51.3%

中間期の売上高​7,694億円 ÷ 通期予想​1兆5,000億円

事業利益の進捗57.6%

中間期の事業利益​288億円 ÷ 下方修正後の通期予想(事業利益)​500億円

当期利益の進捗49.7%

中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益​174億円 ÷ 下方修正後の通期予想(親会社の所有者に帰属する当期利益)​350億円

読み解きのポイント
  • 増収減益の構図です。売上高は食肉事業の販売数量の堅調さや価格設定、加工事業の海外子会社の回復で​6.5%増えましたが、事業利益は食肉事業における豪州牛肉の販売環境の悪化や、加工事業における原料価格の高騰などで​20.7%減りました。
  • セグメント別では明暗が分かれました。食肉事業本部の利益は​203億円​↓ 前年同期比26.8%減、加工事業本部は​13億円(同40.1%減)と減益の一方、2026年4月に新設されたスポーツ・エンターテイメント事業部は利益​96億円(同14.6%増)と唯一の増益で、セグメント利益の合計​312億円に対して大きな割合を占めます。
  • 通期予想の下方修正について同日開示は、中東情勢による全社的なコスト高、加工事業での製造コスト高、食肉事業での豪州の生体価格の高騰や飼料価格の上昇見込みを理由に挙げています。事業利益の予想は従来の​610億円から​500億円へ​110億円引き下げられました。
  • 配当予想の​60円は、2026年10月1日付の株式分割(1株を3株に分割)後の表記です。前回予想の​180円を分割後に換算すると​60円と同額となり、同日開示は実質的な配当予想の変更はないと明記しています。前期実績の​160円は分割前の表記であり、単純な比較はできません。

日本ハムの2027年3月期中間期(2026年4月〜9月)の連結業績は、売上高​7,694億円​↑ 前年同期比6.5%増、税引前中間利益​308億円(同19.4%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益​174億円(同25.0%減)でした。同社の主指標は事業利益で、中間期は​288億円(同20.7%減)でした。事業利益は、売上高から売上原価と販売費及び一般管理費を控除し、同社グループが定める為替差損益を加味するとともに、IFRSへの調整と非経常項目を除外して算出される指標で、短信ではIFRSの営業利益は主指標としては掲げられていません。基本的​1株当たり中間利益は​62.26円で、株式分割を前期の期首に行ったと仮定して算出されています。親会社所有者帰属持分比率は​50.5%(前期末は53.8%)でした。

セグメント別の動き

食肉事業本部は、外部顧客に対する売上高が​5,201億円(セグメント間を含む売上高は5,519億円で​↑ 前年同期比8.9%増)、利益(事業利益)が​203億円(同26.8%減)でした。国産・輸入豚肉の販売数量が好調で価格設定も寄与し増収となった一方、豪州の生体価格の高騰や飼料価格、人件費、物流費などのコスト上昇で減益となっています。加工事業本部は、外部顧客に対する売上高が​2,257億円(セグメント間を含む売上高は​2,704億円で同​4.7%増)、利益が​13億円(同40.1%減)で、国内の主力ブランドの伸長や北米子会社の回復による増収を、原料価格の高騰と物流費の増加が上回りました。スポーツ・エンターテイメント事業部は、外部顧客に対する売上高が​237億円(セグメント間を含む売上高は​252億円で同​10.6%増)、利益が​96億円(同14.6%増)と増収増益でした。なお、同事業部は2026年4月に新設され、セグメント区分が変更されているため、前年同期の数値は組み替えて表示されています。

通期予想と配当

通期(2027年3月期)の業績予想は、同日に別途開示された「業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ」で下方修正されました。売上高は​1兆5,000億円で従来予想から変更ありませんが、事業利益は​500億円(従来610億円)、税引前当期利益は​520億円(同550億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益は​350億円(同380億円)へ引き下げられました。中間期の進捗率は、売上高が​51.3%、事業利益が​57.6%、親会社の所有者に帰属する利益が​49.7%です。配当は同社が期末一括の形をとるため中間配当はなく、期末予想は​60円、年間合計予想も​60円です。ただし同社は2026年10月1日付で普通株式​1株につき​3株の株式分割(基準日は2026年9月30日)を実施しており、前回予想の​180円は分割後換算で​60円と同額です。同日開示は実質的な配当予想の変更はないと明記しています。前期(2026年3月期)の年間実績​160円は分割前の実額表記であり、今期予想と単純に比較することはできません。

会社自身の説明

短信は、売上高の増加について、食肉事業で国内向けの販売数量が堅調だったことや調達価格の変動に応じた適正な価格設定、加工事業で海外子会社の売上が回復したことを挙げています。一方、事業利益の減少は、食肉事業における豪州牛肉の販売環境の悪化や、加工事業における原料価格の高騰などが要因とされています。スポーツ・エンターテイメント事業部については、チーム成績の好調による観客動員の増加と、北海道ボールパークFビレッジでの新規の飲食・体験型商品による収益性の向上が説明されています。通期予想の下方修正の理由としては、中東情勢による全社的なコスト高に加え、加工事業での製造コスト高、食肉事業での豪州の生体価格の高騰と飼料価格の上昇見込みが挙げられました。税引前利益と純利益については、子会社の火災事故に係る保険金収入があったものの、事業利益の減益要因で下振れたとしています。また、営業活動によるキャッシュ・フローは棚卸資産の増加などにより​97億6,200万円の支出(前年同期は424億6,300万円の収入)でした。

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出典

日本ハム 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年11月2日) 一次資料(2026/11/05確認)。数値はこの資料の記載値です。