数字の要点

売上高1兆783億円​↑ 前年同期比+8.8%
営業利益656億円​↑ 前年同期比+56.4%
税引前利益930億円​↑ 前年同期比+36.9%
親会社の所有者に帰属する中間利益734億円​↑ 前年同期比+32.2%

通期予想に対する進捗

売上高の進捗50.9%

中間期の売上高​1兆783億円 ÷ 上方修正後の通期予想​2兆1,200億円

営業利益の進捗41.0%

中間期の営業利益​656億円 ÷ 通期予想​1,600億円

親会社帰属当期利益の進捗45.9%

中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益​734億円 ÷ 通期予想​1,600億円

読み解きのポイント
  • 売上高​1兆783億円は中間期として過去最高で、営業利益は​656億円と​↑ 前年同期比56.4%増えました。営業利益率は​6.1%(656億円÷1兆783億円、当サイトの計算)です。ただし第2四半期単独(7〜9月)では営業利益が前年同期比で減益だった点も、短信の数値から読み取れます。
  • 通期予想は売上高のみが従来の​2兆800億円から​2兆1,200億円へ​400億円引き上げられ、営業利益​1,600億円などの利益予想は据え置かれました。据え置かれた利益予想には、ケミカル事業の譲渡益約​150億円を見込む旨が修正開示で説明されています。
  • 会社は増収増益の牽引役として、AIデータセンター向けの半導体パッケージや半導体製造装置向けファインセラミック部品、MLCCやタンタルコンデンサの販売拡大を挙げています。一方で、GaNデバイス事業の減損損失など一時損失も計上されています。
  • 配当は中間​28円、期末予想​28円の年間​56円で、配当予想の修正はありません。前期の年間​52円からは​4円の増配見込みで、今期からは配当指標としてDOE(株主資本配当率)と累進配当を導入するとしています。

京セラの2027年3月期中間期(2026年4月1日〜9月30日)の連結業績は、売上高​1兆783億円​↑ 前年同期比8.8%増、営業利益​656億円(同56.4%増)、税引前利益​930億円(同36.9%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益​734億円(同32.2%増)でした。売上高は中間期として過去最高とされています。基本的​1株当たり中間利益は​56.73円でした。資産合計は​4兆5,974億円、資本合計は​3兆2,941億円で、親会社所有者帰属持分比率は​71.1%です。中間期末の現金及び現金同等物は​4,365億円でした。通期予想は、売上高が上方修正された一方で利益予想は据え置かれており、修正の内容が売上と利益で異なる点が今回の開示の特徴です。

セグメント別の動き

セグメントの値は、短信の定性説明に基づく億円単位の概数であり、百万円単位の厳密な値ではないため、ここでは概数として示します。コアコンポーネントは売上高が約​3,681億円〜​3,682億円​↑ 前年同期比19.7%増、事業利益が約​504億円〜​505億円(同68.1%増)程度でした。そのうち半導体関連部品は売上高​2,211億円(同24.7%増)、事業利益​314億円(同64.7%増)です。電子部品は売上高が約​2,152億円〜​2,153億円(同23.2%増)、事業利益が約​195億円〜​196億円程度で、前年同期の事業利益​17百万円から大きく回復しました。ソリューションは売上高が約​5,037億円〜​5,038億円(同2.9%減)、事業利益が約​569億円〜​570億円(同50.9%増)程度でした。ソリューションの減収には、米国機械工具子会社の譲渡による影響が含まれます。

通期予想の修正と配当

通期(2027年3月期)の業績予想は、同日に別途開示された修正により、売上高が従来予想の​2兆800億円から​2兆1,200億円へ​400億円引き上げられました。営業利益​1,600億円、税引前利益​2,000億円、親会社の所有者に帰属する当期利益​1,600億円の利益予想は、2026年7月30日公表の従来予想から変更ありません。修正開示では、据え置かれた利益予想にケミカル事業の譲渡益約​150億円を見込む旨が説明されています。配当は中間​28.00円(支払開始予定は2026年12月7日)、期末予想​28.00円で、年間予想は​56.00円です。直近公表の配当予想からの修正はなく、前期の年間​52.00円(中間25.00円・期末27.00円)から​4円の増配見込みとなりました。今期からは配当指標としてDOE(株主資本配当率)と累進配当を導入するとしています。株式分割はありません。

会社自身の説明

短信で会社は、コアコンポーネントではAIデータセンター向けの高付加価値な半導体パッケージや、半導体製造装置向けファインセラミック部品の販売が増えたこと、電子部品ではAIデータセンター向けの小型高容量MLCCやタンタルコンデンサの販売拡大と収益性の改善があったことが、増収増益を牽引したと説明しています。ソリューションについては、前期第4四半期の米国機械工具子会社の譲渡により約​707億円の減収影響があり、これを除けば増収だったとしています。一方で、GaN(窒化ガリウム)デバイス事業の減損損失約​295億円や、エネルギー関連製品の引当金約​76億円など、一時損失約​341億円(ネット)が計上されましたが、高付加価値製品の増収効果などがこれを上回ったと会社は説明しています。

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