数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の売上収益7,371億円 ÷ 通期予想1兆3,800億円
中間期のコア営業利益1,089億円 ÷ 通期予想2,080億円
中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益796億円 ÷ 通期予想1,310億円
- 営業利益1,192億円がコア営業利益1,088億円を上回りました。本社移転に伴う土地譲渡の固定資産売却益124億円が主因で、減損損失18億円などとあわせて一時的な押し上げが含まれています。継続的な収益力を示すコア営業利益は↑ 前年同期比15.5%増です。
- 地域別では欧州のセグメント利益380億円が最大で、米国284億円、日本250億円と続きます。日本は売上収益1,975億円と増収ながらセグメント利益は↓ 前年同期比5.4%減で、機器・工事の減少が響きました。アジア・オセアニアはセグメント利益152億円(同70.7%増)と伸び率が最も高くなっています。
- 会社は円安の効果を売上収益で約457億円、コア営業利益で約70億円と開示しています。増収・増益には出荷数量の増加とプライスマネジメント(価格転嫁)が寄与したと会社は説明していますが、為替の追い風も無視できない規模です。
- 通期予想は据え置きで、中間期の進捗率は親会社の所有者に帰属する中間利益で60.8%と半分を上回っています。ただし通期の当期利益予想1,345億円には下期の前提が含まれており、会社は予想を変更していません。
日本酸素ホールディングスの2027年3月期中間期(2026年4月1日〜9月30日)の連結業績は、売上収益7,371億円↑ 前年同期比13.3%増、コア営業利益1,089億円(同15.5%増)、営業利益1,193億円(同26.6%増)、税引前中間利益1,077億円(同29.4%増)、中間利益818億円(同38.1%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益796億円(同38.6%増)でした。基本的1株当たり中間利益は183.88円、親会社の所有者に帰属する持分比率は46.4%です。営業利益がコア営業利益を上回っているのは、本社移転に伴う土地の譲渡で固定資産売却益124億円を計上した一方、本社建物の減損損失19億円などを計上したためで、セグメント利益から営業利益への調整表では固定資産売却益130億円、減損損失19億円、ブランド再構築費用9億円などが示されています。
セグメント別の動き
セグメント別(外部顧客への売上収益/コア営業利益であるセグメント利益)では、欧州が売上収益1,995億円、セグメント利益380億円↑ 前年同期比16.3%増と最大の利益源でした。米国は売上収益1,998億円、セグメント利益285億円(同23.2%増)、日本は売上収益1,976億円、セグメント利益250億円(同5.4%減)で、会社は日本についてエレクトロニクス向けガスの出荷数量は増えたものの機器・工事が減ったことなどを挙げています。アジア・オセアニアは売上収益1,235億円、セグメント利益153億円(同70.7%増)と伸びが大きく、前期に取得したオセアニア事業の連結効果もありました。サーモスは売上収益167億円、セグメント利益27億円(同21.4%減)で、日本での天候要因などが響いた一方、韓国ではオンライン販売が好調だったとされています。
通期予想と配当
通期(2027年3月期)の業績予想は2026年5月11日公表分から変更なく、売上収益1兆3,800億円↑ 前期比1.5%増、コア営業利益2,080億円(同2.4%増)、営業利益2,150億円(同8.7%増)、税引前利益1,910億円(同8.0%増)、当期利益1,345億円(同5.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,310億円(同5.7%増)、基本的1株当たり当期利益予想302.64円です。配当は中間33.00円、期末予想33.00円の年間66.00円で、前期実績の年間62.00円(中間29.00円、期末33.00円)を上回る予想となっており、配当予想の修正はありません。
会社自身の説明
会社は中間期の業績について、グループ全体で出荷数量が増加したことに加え、コスト上昇分を価格に転嫁するプライスマネジメントや地域ごとの生産性向上プログラムが寄与したと説明しています。為替の影響も大きく、期中平均レートは米ドルが前中間期の146.07円から160.04円へ、ユーロが168.68円から184.56円へと円安に振れ、売上収益に約457億円、コア営業利益に約70億円の押し上げ効果があったと開示されています。通期予想は据え置かれており、中間期実績の進捗率は売上収益53.4%、コア営業利益52.4%、親会社の所有者に帰属する中間利益60.8%です(進捗率は当サイトの計算)。
地域別の会社説明では、欧州はスペインの在宅医療(ホームケア)やイタリアのエンジニアリング案件が寄与し、アジア・オセアニアは前期に取得したオセアニア事業の貢献がありました。サーモスは日本で天候要因の影響を受けた一方、韓国ではオンライン販売が好調でした。財政状態では、資産合計が2兆7,239億円、資本合計が1兆3,096億円、親会社の所有者に帰属する持分が1兆2,638億円となっています。
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出典
日本酸素ホールディングス 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年11月4日) 一次資料(2026/11/06確認)。数値はこの資料の記載値です。