数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の売上収益3兆8,436億円 ÷ 通期予想7兆7,500億円
中間期の営業利益1,701億円 ÷ 通期予想5,000億円
中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益1,198億円 ÷ 通期予想3,820億円
- 売上収益は増えた一方で営業利益は1,701億円と↓ 前年同期比19.5%減りました。営業利益率は4.4%(1,701億円÷3兆8,436億円、当サイトの計算)で、通期の営業利益予想5,000億円に対する進捗率は34.0%にとどまります。
- 会社は減益の要因として、部材費等の高騰、開発投入の強化、前年度の一過性要因を挙げています。説明資料の増減分析では、部材費等の高騰が約970億円、人への投資が約270億円、将来に向けた開発投入が約160億円の押し下げ要因とされています。
- 株主還元では、取得上限1億株・2,000億円の自己株式取得(2026年10月30日〜2027年3月31日、市場買付)と、自己株式4億株の消却(2026年11月30日予定)が同時に開示されました。消却株数は消却前の発行済株式の13.74%にあたります。
- 配当は中間37円、期末予想37円の年間74円で、配当予想の修正はありません。前期の年間67円からは7円の増配見込みです。
デンソーの2027年3月期中間期(2026年4月1日〜9月30日)の連結業績は、売上収益3兆8,436億円↑ 前年同期比7.0%増、営業利益1,701億円(同19.5%減)、税引前利益2,015億円(同17.6%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益1,198億円(同8.8%減)でした。中間利益の総額は1,315億円(同13.0%減)です。基本的1株当たり中間利益は46.36円でした。資産合計は8兆6,755億円、資本合計は5兆3,264億円で、親会社所有者帰属持分比率は59.3%です。通期予想は直近公表予想からの修正はなく、売上収益7兆7,500億円、営業利益5,000億円、税引前利益5,530億円、親会社の所有者に帰属する当期利益3,820億円が据え置かれました。第3四半期以降の為替前提は1米ドル153円、1ユーロ180円です。
セグメント別の動き
所在地別(セグメント間取引を含む売上収益と営業利益)では、日本が売上収益2兆3,009億円↑ 前年同期比9.6%増、営業利益490億円(同55.3%増)と伸びました。北米は売上収益1兆336億円(同6.2%増)、営業利益395億円(同30.7%減)、アジアは売上収益9,907億円(同4.1%増)、営業利益691億円(同28.0%減)でした。欧州は売上収益3,715億円(同2.3%増)ながら営業損失14億円で、前年同期の営業利益86億円から赤字に転じました。短信では部材費の高騰や品質費用が影響したとされています。その他は売上収益709億円(同14.4%増)、営業利益131億円(同12.9%増)です。得意先別ではトヨタグループ向けの売上収益が2兆1,673億円(同8.8%増)でした。電動製品の売上収益は5,804億円(同9.7%増)です。
配当と株主還元
配当は中間37.00円、期末予想37.00円で、年間予想は74.00円です。配当予想の修正はなく、前期の年間67.00円(中間32.00円・期末35.00円)から7円の増配見込みとなりました。株式分割はありません。株主還元では、自己株式の取得と消却が同日に別途開示されました。取得する株式の上限は1億株(自己株式を除く発行済株式の3.99%)、取得価額の上限は2,000億円で、取得期間は2026年10月30日から2027年3月31日まで、市場買付による取得が予定されています。あわせて、自己株式4億株(消却前の発行済株式の13.74%)を2026年11月30日に消却する予定も示されました。取得と大規模な消却が同時に発表された点が、今回の開示のもう一つの柱です。
会社自身の説明
短信で会社は、売上収益について車両販売の増加や電動化・安全製品の装着拡大により増収になったと説明しています。一方、営業利益については、操業度差益や円安、合理化努力があったものの、部材費等の高騰、開発投入の強化、前年度の一過性要因により減益になったとしています。説明資料の営業利益の増減分析では、部材費等の高騰が約970億円、人への投資(賃上げ等)が約270億円、将来に向けた開発投入が約160億円の押し下げ要因として示されています。増収を支える需要要因と、コスト側の押し下げ要因が同時に表れた中間期だったことが、会社の説明から読み取れます。
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出典
株式会社デンソー 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年10月29日) 一次資料(2026/11/05確認)。数値はこの資料の記載値です。