数字の要点

売上収益1兆2,709億円​↑ 前年同期比+23.4%
コア営業利益4,249億円​↑ 前年同期比+50.3%
営業利益(フルベース)3,166億円​↑ 前年同期比+58.8%
税引前中間利益3,175億円​↑ 前年同期比+63.1%
親会社の所有者に帰属する中間利益2,417億円​↑ 前年同期比+63.7%
年間配当予想80円中間 ​40円/前期 ​78円

通期予想に対する進捗

売上収益の進捗54.5%

中間期の売上収益​1兆2,709億円 ÷ 上方修正後の通期予想​2兆3,300億円

コア営業利益の進捗60.7%

中間期のコア営業利益​4,249億円 ÷ 上方修正後の通期予想(コア営業利益)​7,000億円

当期利益の進捗69.1%

中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益​2,417億円 ÷ 上方修正後の通期予想(親会社の所有者に帰属する当期利益)​3,500億円

読み解きのポイント
  • 同社が収益力の指標とするコアベースでは、コア営業利益率が​33.4%と前中間期の​27.4%から大きく改善しました。増収に加え、費用管理の効果が利益率を押し上げたことが短信から読み取れます。
  • 重点戦略製品の売上計は​3,339億円​↑ 前年同期比51.4%増と大きく伸びました。PADCEVが​1,583億円(同54.5%増)、IZERVAYが​562億円(同64.5%増)、VYLOYが​459億円(同72.7%増)と、いずれも大幅な増収です。重点戦略製品以外の主力XTANDIも​5,337億円(同11.9%増)でした。
  • フルベースの営業利益(3,166億円)とコア営業利益(4,249億円)の差には、無形資産償却費​712億8,000万円やその他の費用​381億5,400万円が含まれます。その他の費用には、CYP17リアーゼ阻害剤ASP5541の開発中止に伴う無形資産減損損失​264億円が計上されています。
  • 為替変動は前年同期のレートを適用した場合と比べて売上収益を​993億円、コア営業利益を​412億円押し上げたとされています。通期予想の上方修正について短信は、PADCEVやミラベグロンなどの好調な進捗や為替の影響に加え、着実な費用管理の状況を反映したと説明しています。

アステラス製薬の2027年3月期中間期(2026年4月〜9月)の連結業績は、売上収益​1兆2,709億円​↑ 前年同期比23.4%増、税引前中間利益​3,175億円(同63.1%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益​2,417億円(同63.7%増)でした。利益については、同社が収益力の指標とするコアベースと、IFRSのフルベースの2つが開示されています。コア営業利益は​4,249億円(同50.3%増)で、売上収益に対するコア営業利益率は​33.4%(前中間期は27.4%)でした。一方、フルベースの営業利益は​3,166億円(同58.8%増)です。基本的​1株当たり中間利益は​134.83円、基本的​1株当たりコア中間利益は​185.02円、親会社所有者帰属持分比率は​56.2%(前期末は51.3%)でした。

製品別の動き

同社は単一セグメントのため、短信では主要製品の売上が億円単位で示されています。重点戦略製品の売上計は​3,339億円​↑ 前年同期比51.4%増で、内訳はPADCEVが​1,583億円(同54.5%増)、IZERVAYが​562億円(同64.5%増)、VYLOYが​459億円(同72.7%増)、VEOZAHが​307億円(同33.8%増)、XOSPATAが​429億円(同24.5%増)でした。重点戦略製品以外の主力であるXTANDIは​5,337億円(同11.9%増)です。地域別の売上収益は、米国が​5,768億円(同26.2%増)、日本が​1,608億円(同12.5%増)、エスタブリッシュドマーケットが​3,040億円(同14.8%増)、チャイナが​689億円(同38.5%増)、インターナショナルマーケットが​1,542億円(同38.2%増)と、全ての地域で増収でした。

通期予想と配当

通期(2027年3月期)の業績予想は上方修正されました。フルベースでは売上収益​2兆3,300億円(従来予想2兆2,200億円)、営業利益​4,600億円(同3,950億円)、税引前利益​4,500億円(同3,850億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益​3,500億円(同3,000億円)です。コアベースでは売上収益​2兆3,300億円、コア営業利益​7,000億円(同6,200億円)、コア当期利益​5,200億円(同4,600億円)となりました。中間期の進捗率は、売上収益が​54.5%、コア営業利益が​60.7%、親会社の所有者に帰属する利益が​69.1%です。配当は中間​40円、期末予想​40円の年間​80円で、配当予想の修正はありません。前期の年間実績​78円からは​2円の増配見込みです。

会社自身の説明

短信は、売上収益の増加について重点戦略製品(PADCEV、IZERVAY、VYLOY、VEOZAH、XOSPATA)の売上拡大が主な要因と説明しています。PADCEVは米国での浸透、IZERVAYは網膜専門医への浸透と治療率の向上、VYLOYは全地域での着実な浸透が進んだとされています。コアベースの内訳では、売上総利益が​1兆230億円​↑ 前年同期比23.3%増、販売費及び一般管理費が​4,304億円(同6.6%増)で、コスト最適化による約​100億円の抑制があった一方、為替が​338億円の増加要因になったとしています。研究開発費は​1,677億円(同17.0%増)で、コスト最適化による約​80億円の抑制に対し、臨床開発費の増加約​110億円と為替影響​103億円があったと説明されています。フルベースのその他の費用には、ASP5541の開発中止に伴う無形資産減損損失​264億円が含まれます。

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