化学(日用品・化粧品)東証プライム証券コード 4452

花王の業績・歴史・IR要約

Kao Corporation ・ 証券コード 4452 ・ 確認日 2026/10/31

1887年創業、洗剤・化粧品などの日用品とケミカルを手がけ、2025年12月期に売上高1兆6,886億円を計上した大手消費財化学メーカー

3行でわかる花王

  1. 1887年に長瀬富郎が洋小間物商・長瀬商店を創業し、1890年に発売した高級化粧石けん「花王石鹸」が社名の由来にもなった。本社は東京都中央区日本橋茅場町に置く(花王公式・会社概要/花王の歴史)。
  2. 事業はグローバルコンシューマーケア事業(ハイジーンリビングケア、ヘルスビューティケア、化粧品、ビジネスコネクティッド)とケミカル事業で構成され、2025年12月期の連結従業員数は31,514人だった(有価証券報告書・従業員の状況)。
  3. 2025年12月期の連結売上高は1,688,633百万円(前期比3.7%増)、営業利益は164,069百万円(同11.9%増)で、売上高営業利益率は9.7%だった(2025年12月期決算短信〔IFRS〕)。

IRかんたん要約 — 2025年12月期 決算の要約

2025年12月期
  • 連結売上高は1,688,633百万円で前期比3.7%増、営業利益は164,069百万円で同11.9%増となり、営業利益率は9.7%だった。親会社の所有者に帰属する当期利益は120,081百万円(同11.4%増)、基本的1株当たり当期利益は260.30円だった。
  • 化粧品事業は売上高2,616億円(前期比7.2%増)、営業利益104億円で、前期の37億円の営業赤字から黒字に転換した。注力6ブランドへの集中投資や事業のスリム化が寄与したと説明されている。
  • 総額800億円の自己株式取得を実施し、2025年12月26日に1,230万株を消却した。年間配当金は1株当たり154.00円(中間77.00円・期末77.00円)だった。

出典: 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月5日、花王株式会社) (2026/10/31確認)。予想を含む項目は、発表時点の見通しとして記載しています。

数字で見る花王

連結売上高1兆6,886億円2025年12月期
営業利益1,641億円2025年12月期
当期利益1,201億円2025年12月期
平均年収865.4万円2025年12月期(提出会社単体の平均年間給与)
平均年齢40.6歳2025年12月期(提出会社単体)
平均勤続年数16.7年2025年12月期(提出会社単体)
従業員数(連結)31,514人連結従業員数(2025年12月期)

確認できていない項目(平均年収など)は、推定で埋めずに表示していません。各数値の出典はページ末尾の「出典・確認日」にまとめています。

経営データ — 収益性・健全性・配当

収益性と健全性(2025年12月期)
営業利益率9.7%
ROE11.3%
自己資本比率56.7%

バーの長さは100%に対する割合です。ROE・自己資本比率は決算短信等の開示値、営業利益率は売上と営業利益から算出した派生値です。

有利子負債と現金(2025年12月期)
有利子負債(短信BS: 社債及び借入金(流動)26,059+社債及び借入金(非流動)105,599+リース負債(流動)20,878+リース負債(非流動)90,606)2,431億円
現金及び現金同等物3,233億円

有利子負債の算入範囲: 短信BS: 社債及び借入金(流動)26,059+社債及び借入金(非流動)105,599+リース負債(流動)20,878+リース負債(非流動)90,606。

実質無借金: 有利子負債が現金及び現金同等物を下回っています(このサイトの判定式: 有利子負債 < 現金及び現金同等物)

総資産1兆8,751億円2025年12月期
自己資本1兆641億円2025年12月期
年間配当(1株当たり)154円2025年12月期
配当性向59.2%2025年12月期

業績予想 — 2026年12月期 通期予想(決算短信)

連結売上高:実績と通期予想
実績(2025年12月期)1兆6,886億円
予想(2026年12月期)1兆7,500億円

予想は直近の本決算短信に記載された会社予想です。実績値との比較のために並べています。

売上高(予想)1兆7,500億円2026年12月期 通期予想(決算短信)
営業利益(予想)1,820億円2026年12月期 通期予想(決算短信)
当期利益(予想)1,300億円2026年12月期 通期予想(決算短信)

業績予想は決算短信の発表時点の見通しで、実際の結果とは異なる場合があります。

株価・市場データ(参考値)

株価3,747円2026-10-30時点
PER25.1倍2026-10-30時点
時価総額3兆3,992億円2026-10-30時点
配当利回り2.08%2026-10-30時点

2026-10-30時点の参考値です(出典: 株探(kabutan.jp))。株価は日々変動します。

成り立ち — 年表

  1. 1887

    初代・長瀬富郎が、花王の前身の洋小間物商「長瀬商店」を創業した(花王公式・会社の歴史)。

  2. 1890

    国産の高級化粧石けん「花王石鹸」を発売した。この製品は日本のトイレタリー市場の黎明を告げる商品であり、社名の由来にもなった(花王公式・花王の歴史/製品の歴史)。

  3. 1970

    「メリットシャンプー」を発売した。フケ悩みに応えたシャンプーとして子どもから大人まで受け入れられ、ロングセラー商品となった(花王公式・製品の歴史)。

  4. 1980

    石けんに代わる肌にマイルドな中性タイプの新しい洗顔料として「ビオレ洗顔フォーム」を発売した(花王公式・製品の歴史)。

  5. 1983

    高吸水性ポリマーなどの新素材・加工技術から生まれた新しいタイプの紙おむつ「メリーズ」を発売した。炭酸入浴剤「バブ」も同年に発売した(花王公式・製品の歴史)。

  6. 1987

    バイオ技術による強力な洗浄力で洗剤容量を従来の1/4にしたコンパクト衣料用洗剤「アタック」を発売した(花王公式・製品の歴史)。

  7. 2006

    (株)カネボウ化粧品の株式を取得し、同社およびそのグループ会社を子会社化した(有価証券報告書・沿革)。

  8. 2023

    中期経営計画「K25」を見直し、中期経営計画「K27」を発表した(花王公式・会社の歴史)。

事業とシェア

ハイジーンリビングケア事業

ファブリック&ホームケア製品(衣料用洗剤「アタック抗菌EX」シリーズ、食器用洗剤、台所用洗剤など)とサニタリー製品(生理用品「ロリエ」、ベビー用紙おむつ「メリーズ」)を手がける。2025年12月期はファブリック&ホームケア製品が好調だった一方、サニタリー製品は「メリーズ」がアジアの競合攻勢で苦戦した(決算短信)。

規模・シェアなど
2025年12月期の売上高は5,493億円で連結売上高の約32.5%、営業利益は813億円(決算短信)

ヘルスビューティケア事業

スキンケア製品、ヘアケア製品、パーソナルヘルス製品を手がける。2025年12月期は高価格帯ヘアケアブランド「melt」「THE ANSWER」や「ピュオーラ炭酸ハミガキ」、「めぐりズム」のアイマスク改良品が伸長した(決算短信)。

規模・シェアなど
2025年12月期の売上高は4,329億円で連結売上高の約25.6%、営業利益は391億円(決算短信)

化粧品事業

「Curél」「KANEBO」「SOFINA」「SENSAI」など注力6ブランドを中心とする化粧品事業。2025年12月期は注力ブランドへの集中投資と事業のスリム化で利益が大きく改善し、中国の売り上げも前期を大幅に上回った(決算短信)。子会社の(株)カネボウ化粧品を含む。

規模・シェアなど
2025年12月期の売上高は2,616億円で連結売上高の約15.5%、営業利益は104億円(決算短信)

ビジネスコネクティッド事業

業務用衛生製品とライフケア製品等で構成される事業で、2025年12月期第1四半期にグローバルコンシューマーケア事業の中に新設された報告区分。2025年12月期はフードサービス、宿泊・レジャー分野で厨房用洗浄剤や客室消耗品の需要が高まった一方、前期の飲料事業譲渡の影響で減収となった(決算短信)。

規模・シェアなど
2025年12月期の売上高は392億円で連結売上高の約2.3%、営業利益は23億円(決算短信)

ケミカル事業

油脂製品、機能材料製品、情報材料製品を産業界向けに供給する事業。2025年12月期は油脂原料価格の上昇を受けた販売価格改定が油脂製品の増収に寄与し、情報材料製品は半導体関連やハードディスク分野の需要を取り込んで伸長した(決算短信)。

規模・シェアなど
2025年12月期の売上高は4,515億円、営業利益は302億円(売上高はセグメント間取引を含む、決算短信)

市場シェアは、出典を明示できる調査が確認できていないため掲載していません。

特徴

  • 2025年12月期の売上高に占める海外の割合は42.9%だった(決算短信。前期は43.3%)。
  • 2025年12月期の売上高営業利益率は9.7%、会社が経営指標とするROIC(投下資本利益率)も9.7%だった(決算短信)。
  • 化粧品事業は2025年12月期に営業利益104億円と、前期の37億円の赤字から黒字転換した(決算短信)。
  • 提出会社(単体)の平均年間給与は865.4万円、平均年齢40.6歳、平均勤続年数16.7年で、平均勤続年数の長さが際立つ(有価証券報告書・従業員の状況)。

失敗と教訓

子会社カネボウ化粧品の美白製品による白斑問題と自主回収(2013年)

花王が2006年に子会社化した(株)カネボウ化粧品の美白製品のうち、医薬部外品有効成分「ロドデノール」配合製品を使用した顧客に、肌がまだらに白くなる白斑様症状が確認された。カネボウ化粧品は2013年6月28日の臨時経営会議で自主回収を決定し、花王の経営会議での承認(7月2日)を経て、7月4日に自主回収を公表した。自主回収発表までの間に39件の白斑様症状を把握していた。その後、発症した顧客全員への訪問と治療等の相談対応が行われた。

読み方: 安全性に関する顧客の訴えを重大なシグナルとして早期に把握し、グループ子会社を含めて迅速に共有・判断する体制が不可欠であること。カネボウ化粧品は外部専門家による第三者調査で承認申請や情報の取り扱いの妥当性を評価してもらい、その結果をもとに社内体制を刷新したと公式に説明している。

出典: 株式会社カネボウ化粧品 公式サイト「2013年7月 美白商品自主回収について」(概要と経緯/これまでの経緯と弊社の対応、kanebo-cosmetics.jp) (2026/10/31確認)

企業トリビア

1890年に発売した高級化粧石鹸「花王石鹸」は、日本のトイレタリー市場の黎明を告げる商品であり、花王の社名の由来にもなった。

1932年発売の「花王シャンプー」は、「シャンプー」という言葉を日常語として定着させ、日本人の洗髪習慣を大きく変えたと公式の製品史で説明されている。

1987年発売のコンパクト衣料用洗剤「アタック」は、バイオ技術による洗浄力で洗剤容量を従来の1/4にし、洗剤の歴史を塗りかえたと公式の製品史で説明されている。

よくある質問

花王の2025年12月期の売上高と営業利益は?

連結売上高は1,688,633百万円(前期比3.7%増)、営業利益は164,069百万円(同11.9%増)です。売上高営業利益率は9.7%でした(2025年12月期決算短信〔IFRS〕)。なお花王はIFRSを採用していますが、決算短信の表記は「売上収益」ではなく「売上高」です。

花王の平均年収は?

有価証券報告書(2025年12月期)の提出会社(単体)の平均年間給与は8,654千円(865.4万円)で、賞与及び基準外賃金を含みます。平均年齢は40.6歳、平均勤続年数は16.7年、提出会社の従業員数は7,761人です。

花王の売上の中心はどの事業ですか?

最大の事業はハイジーンリビングケア事業で、2025年12月期の売上高は5,493億円(連結売上高の約32.5%)です。衣料用洗剤などのファブリック&ホームケア製品と、「ロリエ」「メリーズ」などのサニタリー製品を含みます。次いでヘルスビューティケア事業が4,329億円でした(決算短信)。

花王のROE(自己資本利益率)は?

2025年12月期のROEは11.3%です(出典: 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(花王公式IR、2026年2月5日))。

花王の自己資本比率は?

2025年12月期の自己資本比率は56.7%です(出典: 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(花王公式IR、2026年2月5日))。

花王は実質無借金ですか?

2025年12月期の有利子負債は2,431億円、現金及び現金同等物は3,233億円で、有利子負債が現金を下回るため、このサイトの判定(有利子負債<現金及び現金同等物)では実質無借金にあたります(出典: 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(花王公式IR、2026年2月5日))。

出典・確認日(8件)

このページの最終確認日は 2026/10/31 です。数値が変わる資料(決算・有報)は、新しい発表を確認し次第差し替えます。出典は折りたたんでいますが、構造化データにも出典つきで保持しています。