数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の売上高2,060億円 ÷ 通期予想4,360億円
中間期の営業利益182億円 ÷ 通期予想540億円
中間期の親会社株主に帰属する中間純利益81億円 ÷ 通期予想350億円
- 売上の73.9%を占めるコンデンサが20.8%増と好調で全体を牽引した一方、その他区分は5.4%減と唯一の減収だった。主力製品への依存度が高い分、その需要動向が業績を左右する構図が数字から読み取れる
- 利益の進捗率は低く見える(通期予想比で営業利益33.7%、純利益23.2%、当サイトの計算)。通期の営業利益予想は↑ 前期比170.0%増の540億円で、下期に利益が大きく伸びる前提の計画になっており、第3四半期以降の需要と販売価格の動向が計画達成の鍵になる
- 経常利益が96.2%増に対し純利益は46.8%増と伸びが鈍い背景には、特別損失に計上した訴訟損失引当金繰入額28億円がある。在外子会社の労働訴訟に関する第一審判決を受けた引当で、今後の動向によっては追加負担の可能性も残る
- 為替は期中平均で1米ドル=159.76円と前年同期から13.5円の円安だった。通期予想の前提は156円で、実績レートよりやや円高側に置かれている
太陽誘電の2027年3月期中間期(2026年4月〜9月)の連結業績は、売上高2,060億円↑ 前年同期比16.0%増、営業利益182億円(同101.6%増)、経常利益159億円(同96.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益81億円(同46.8%増)だった。1株当たり中間純利益は63.01円。中間期末の総資産は6,337億円、自己資本比率は60.5%だった。期中平均為替レートは1米ドル=159.76円と前年同期の146.26円から13.5円の円安で、会社は増収増益の主因として情報機器、情報インフラ・産業機器向けの売上増加を挙げている。
通期業績予想は2026年8月5日公表分から上方修正された。売上高4,360億円↑ 前期比22.7%増、営業利益540億円(同170.0%増)、経常利益500億円(同107.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益350億円(同136.4%増)、1株当たり当期純利益260.51円を見込む。第3四半期以降の為替前提は1米ドル=156円。中間期実績の通期予想に対する進捗率は売上高で47.3%だが、営業利益は33.7%、純利益は23.2%(いずれも当サイトの計算)と利益面では下期に大きな伸びを見込む計画になっている。
製品別の動き
同社は単一セグメントのため、製品別の売上高が開示されている。コンデンサは1,523億円↑ 前年同期比20.8%増と売上全体の73.9%を占め、2割増収で全体を牽引した。インダクタは348億円(同10.4%増)で構成比16.9%。その他は189億円(同5.4%減)で構成比9.2%となり、売上が減少したのはこの区分だけだった。なお当中間期から、従来の「複合デバイス」を「その他」に含めるよう区分を変更している。
配当・株主還元
配当は中間45円を実施し、期末予想も45円、年間90円の予想で、前期の年間90円と同額を維持する計画となっている。配当予想の大幅な変更は示されていない。利益が大きく伸びる中でも配当は前期同額の維持としており、今回の開示で株主還元面の変更はなかった。
財政状態については、中間期末の総資産が6,337億円、自己資本比率は60.5%だった。1株当たり中間純利益は63.01円で、潜在株式調整後では59.33円となる。転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の一部が行使されたことで資本金が163億円増加しており、株式への転換が進んだことも当中間期の資本面の動きとして開示されている。
会社自身の説明
会社は中間期の増収増益について、主に情報機器、情報インフラ・産業機器向けの売上増加の影響だと説明した。通期予想の修正理由としては、情報インフラ・産業機器向けなどの需要増加と販売価格の影響などを挙げている。一方、当中間期は特別損失として訴訟損失引当金繰入額28億円を計上した。在外子会社で従業員から報酬に関する訴訟が提起され第一審判決を受けたことに伴う損失負担の見込額で、貸借対照表の訴訟損失引当金は30億円となった。この計上が、経常利益の伸び(96.2%増)に対して純利益の伸び(46.8%増)が小さくなった一因になっている。営業活動によるキャッシュ・フローは320億円の収入だった。また、転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の一部権利行使により、資本金が163億円増加した。
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出典
太陽誘電 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年11月5日) 一次資料(2026/11/06確認)。数値はこの資料の記載値です。