数字の要点

売上収益2兆371億円​↑ 前年同期比+13.2%
コア営業利益2,028億円​↑ 前年同期比+60.9%
営業利益1,997億円​↑ 前年同期比+130.9%
税引前中間利益1,824億円​↑ 前年同期比+165.4%
親会社の所有者に帰属する中間利益902億円​↓ 前年同期比-18.1%(前中間期に非継続事業の利益を含む)
年間配当予想32円中間 ​16円/期末予想 ​16円、修正なし

通期予想に対する進捗

売上収益の進捗50.2%

中間期の売上収益​2兆371億円 ÷ 上方修正後の通期予想​4兆600億円

コア営業利益の進捗59.7%

中間期のコア営業利益​2,028億円 ÷ 上方修正後の通期予想​3,400億円

親会社帰属中間利益の進捗62.2%

中間期の親会社の所有者に帰属する中間利益​902億円 ÷ 上方修正後の通期予想​1,450億円

読み解きのポイント
  • 営業利益は​1,996億円​↑ 前年同期比130.9%増、コア営業利益は​2,028億円(同60.9%増)と大幅増益でしたが、親会社の所有者に帰属する中間利益は​901億円(同18.1%減)と減益です。前中間期には譲渡を完了した旧・田辺三菱製薬を含む非継続事業の利益​948億円が含まれており、その反動が最終利益に表れています。
  • 通期予想は売上収益・利益の全項目が上方修正され、売上収益は従来予想​3兆8,000億円から​4兆600億円へ、コア営業利益は​3,050億円から​3,400億円へ、親会社の所有者に帰属する当期利益は​1,270億円から​1,450億円へ引き上げられました。
  • 牽引役はスペシャリティマテリアルズ(コア営業利益703億円、前年同期比307億円増)と産業ガス(同1,076億円、同147億円増)です。ベーシックマテリアルズは前年同期の損失から​141億円の黒字に転じました。
  • 後発事象として、香川事業所の炭素材事業の撤退方針が見直され事業継続が決まり、第3四半期に構造改革引当金の戻入益約​90億円の計上が見込まれています。

三菱ケミカルグループの2027年3月期中間期(2026年4月1日〜9月30日)の連結業績は、売上収益​2兆371億円​↑ 前年同期比13.2%増、コア営業利益​2,028億円(同60.9%増)、営業利益​1,997億円(同130.9%増)、税引前中間利益​1,824億円(同165.4%増)でした。一方、中間利益は​1,370億円(同3.9%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益は​902億円(同18.1%減)となりました。前中間期には、2025年7月1日に譲渡が完了した旧・田辺三菱製薬(現・田辺ファーマ)を含む非継続事業からの中間利益​949億円が含まれていた反動で、営業段階の大幅増益に対して最終利益は減益となっています。基本的​1株当たり中間利益は​66.37円、親会社所有者帰属持分比率は​31.4%です。

セグメント別の動き

セグメント別(外部顧客への売上収益/コア営業利益)では、産業ガスが売上収益​7,332億円、コア営業利益​1,077億円と最大で、会社は売上収益が前年同期から​862億円、コア営業利益が​147億円増加したとしています。スペシャリティマテリアルズは売上収益​6,535億円、コア営業利益​704億円で、売上収益は前年同期比​746億円増、コア営業利益は​307億円増と伸びが目立ちます。なかでも半導体関連が強く、電子材料用フィルムや半導体製造装置向けエンジニアリングプラスチックなどが寄与しました。ベーシックマテリアルズは売上収益​3,883億円、コア営業利益​141億円で、前年同期の損失から黒字に転じ、会社は在庫評価益の影響などを挙げています。MMA&デリバティブズは売上収益​2,002億円、コア営業利益​90億円、その他は売上収益​620億円、コア営業利益​47億円でした。なお、報告セグメントは当中間期から見直されています。

通期予想の上方修正と配当

通期(2027年3月期)の業績予想は、2026年5月13日公表分から上方修正されました。売上収益は​3兆8,000億円から​4兆600億円​↑ 前期比9.6%増へ、コア営業利益は​3,050億円から​3,400億円へ、営業利益は​3,000億円から​3,280億円へ、税引前利益は​2,700億円から​2,960億円へ、当期利益は​2,000億円から​2,220億円へ、親会社の所有者に帰属する当期利益は​1,270億円から​1,450億円へ引き上げられ、基本的​1株当たり当期利益予想は​106.72円となりました。配当は中間​16.00円、期末予想​16.00円の年間​32.00円で、配当予想の修正はありません。

会社自身の説明

会社は上方修正の背景として、スペシャリティマテリアルズで半導体関連の需要が堅調だったこと、ベーシックマテリアルズで在庫評価益が計上されたことなどを挙げています。一方で、MMA&デリバティブズは当初予想を下回る見通しとし、スペシャリティマテリアルズについても、熊本地震の影響や、中東情勢を背景に前倒しとなった上期の需要が下期に弱含む見通しを織り込んでいます。また本短信の後発事象等では、香川事業所の炭素材事業(ニードルコークス、ピッチコークス)について、2026年2月2日に公表した撤退方針を見直して事業を継続することが示され、第3四半期に構造改革引当金の戻入益約​90億円の計上が見込まれています(カーボン事業そのものの撤退は継続)。

セグメントの内訳を会社説明で見ると、スペシャリティマテリアルズではMLCC向けフィルムやロボタクシー向け炭素繊維などが伸び、産業ガスでは価格マネジメントに加えてオーストラリア・ニュージーランド事業の連結効果がありました。ベーシックマテリアルズではエチレンプラントの定期修繕やコークス価格の影響がありながら在庫評価益が利益を押し上げ、MMA&デリバティブズではMMAの市況が影響しました。財政状態では資産合計が​5兆8,021億円となっています。

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