数字の要点
通期予想に対する進捗
中間期の売上高2兆9,108億円 ÷ 通期予想5兆4,400億円
中間期の営業利益2,708億円 ÷ 通期予想4,550億円
中間期の親会社株主に帰属する中間純利益1,730億円 ÷ 通期予想2,800億円
- 中間期の営業利益は2,708億円↑ 前年同期比9.8%増で、上方修正後の通期予想4,550億円に対する進捗率は59.5%です。売上高の伸び(17.4%増)に対して営業利益の伸びが小さいのは、営業利益率が前年同期の9.9%から9.3%へ低下したためで、短信の損益計算書では営業外費用が267億円から406億円へ増加しています(為替差損の増加や支払利息の増加など)。
- 通期予想の上方修正では、売上高が従来予想の5兆1,500億円から5兆4,400億円へ2,900億円(5.6%)引き上げられ、営業利益は4,360億円から4,550億円へ190億円(4.4%)引き上げられました。会社は修正の背景として、米国を中心にAI関連投資は堅調な一方、エネルギー価格の上昇や物価高、米国関税措置や中東情勢の緊迫化に伴う部材・物流費の上昇、銅をはじめとした原材料価格の上昇など事業環境の不確実性は引き続き高いとしています。
- セグメント別では、空調・冷凍機事業が売上高2兆6,997億円↑ 前年同期比17.0%増、セグメント利益2,444億円(同5.2%増)で全体の9割超を占め、化学事業は売上高1,588億円(同25.2%増)、セグメント利益242億円(同77.3%増)と大きく伸びました。会社は化学について、半導体向け需要の回復と新製品・供給力の拡大でフッ素樹脂・フッ素ゴム・化成品が大きく伸長したと説明しています。
- 配当は中間185円(直近の予想180円から増配)が決まり、期末予想も185円へ引き上げられ、年間予想は370円(前回予想360円、前期実績340円)となりました。なお本日、新規の自己株式取得の決議は発表されておらず、短信の注記にある自己株式の取得は2026年5月12日取締役会決議に基づき当期中に実施されたものです。
ダイキン工業の2027年3月期中間期(2026年4月1日〜9月30日)の連結業績は、売上高2兆9,108億円↑ 前年同期比17.4%増、営業利益2,708億円(同9.8%増)、経常利益2,472億円(同2.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,730億円(同7.5%増)でした。1株当たり中間純利益は612.34円です。通期(2027年3月期)の業績予想は上方修正され、売上高5兆4,400億円↑ 前期比8.5%増、営業利益4,550億円(同9.6%増)、経常利益4,170億円(同2.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,800億円(同1.7%増)、1株当たり当期純利益予想1,006.45円となりました。従来予想は売上高5兆1,500億円、営業利益4,360億円、経常利益4,140億円、純利益2,780億円でした。中間期実績の上方修正後の通期予想に対する進捗率は、売上高53.5%、営業利益59.5%、中間純利益61.8%です(進捗率は当サイトの計算)。前期実績は売上高5兆150億円、営業利益4,150億円、経常利益4,082億円、当期純利益2,752億円でした。
セグメント別の動き
セグメント別では、空調・冷凍機事業が売上高2兆6,997億円↑ 前年同期比17.0%増、セグメント利益2,444億円(同5.2%増)で、売上高・利益とも全体の大部分を占めました。化学事業は売上高1,588億円(同25.2%増)、セグメント利益242億円(同77.3%増)と大幅な増益でした。その他(油機・特機・電子システム)は売上高523億円(同15.8%増)、セグメント利益22億円(同251.3%増)でした。前年同期のセグメント売上高・利益は、空調・冷凍機事業が2兆3,069億円・2,323億円、化学事業が1,268億円・137億円、その他が452億円・6億円でした。地域別外部売上高(空調・冷凍機事業と化学事業の合計)は、日本4,570億円、米国1兆971億円、欧州4,733億円、アジア・オセアニア4,034億円、中国2,917億円、その他1,882億円でした。
配当・株主還元
配当は同日に修正の対象になりました。中間配当は1株当たり185.00円(直近の予想180円から増配)に決まり、期末配当予想も180円から185.00円へ引き上げられ、年間配当予想は370.00円(前回予想360円、前期実績340円=中間165円+期末175円)となりました。配当支払開始予定日は2026年12月2日です。なお、本日に新規の自己株式取得の決議は発表されていません。短信の注記によれば、2026年5月12日取締役会決議に基づき5月13日に14,516,700株を取得済みで、コミットメント型自己株式取得の事後調整として8月6日に26,900株、8月13日に28,100株、9月7日に96,300株を追加取得し、期末自己株式数は14,907,286株(2026年3月期末は272,361株)となっています。
会社自身の説明
短信の「経営成績に関する説明」で会社は、増収の要因として、国内空調は猛暑と2027年度省エネ規制前の買い替え需要で住宅・業務用とも好調で、『うるさらX』『VRV 7』等の高付加価値商品が寄与したこと、米州は住宅用ユニタリーの顧客取り戻し・新規販売店開発とデータセンター向けチラー・カスタムエアハンドリングの伸長、欧州は5月後半・6月後半の熱波で住宅用が大きく伸長しヒートポンプ暖房も好調だったこと、アジア・オセアニアは前年の天候不順からの回復とインドの拡大を挙げています。中国は不動産不況で需要が大きく減速したが、販売施策の強化と為替プラスで増収だったとしています。営業利益の伸びが売上高ほどでなかった背景として、損益計算書では営業外費用が267億円から406億円へ増加しており、為替差損が10億円から80億円へ、支払利息が208億円から236億円へ増えたほか、インフレ会計調整額26億円が計上されています。
通期予想の上方修正について会社は、「米国を中心にAI関連投資は堅調」「エネルギー価格の上昇や物価高が経済の重しとなり、世界各地域で需要の回復が遅れる」「米国関税措置や中東情勢の緊迫化に伴う、ナフサ由来の部材や物流費の上昇、銅をはじめとした原材料価格の上昇など、事業環境の不確実性は引き続き高い」としたうえで、販売価格政策・コストダウン・サービス/ソリューション拡大等の全社重点テーマを着実に実行し、「計画に沿った利益率の向上と過去最高業績の更新」をめざすとしています。下期の為替前提は第3四半期以降1米ドル150円、1ユーロ175円です。自己資本比率は51.0%で、2026年3月期末の55.9%から低下しました。半期報告書の提出予定日は2026年11月6日で、決算説明会は2026年11月5日に機関投資家・アナリスト向けに開催されました。
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出典
ダイキン工業 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年11月5日) 一次資料(2026/11/05確認)。数値はこの資料の記載値です。